長期優良住宅を正しく知る

なぜ、長期優良住宅でも倒壊するのか?

長期優良住宅とは

長期優良住宅とは、長期にわたり住宅を良好な状態で長持ちさせるために必要な基準を設け、その基準をクリアした住宅のことです。

長期優良住宅でも危ない家がある

動画サイトYouTubeに長期優良住宅が倒壊している動画があります。

このEディフェンスという施設は、1995年の阪神淡路大震災の揺れを再現できる国の施設で兵庫県にあります。
この動画は、この施設で2009年10月に行われた実験の映像です。

同じ間取りの在来工法で建てられた、普通の木造住宅と長期優良住宅(しかも耐震等級2)の映像です。

倒壊したのは、長期優良住宅です。

何回か再生すると、倒れ方が見えてきます。
長期優良住宅には、阪神大震災のあとに義務付けされたホールダウン金物(土台から柱が抜けないようにする金物)でも、より強力なものがついています(普通の住宅にもついています)。

倒れなかった建物は、この金物が弱かったおかげで、偶然柱が抜けてロッキング現象になり、倒壊しませんでした。

長期優良住宅の方は、耐震等級2という認定を受けていながら倒壊しました(耐震等級2なのに・・・)。

長期優良住宅が倒壊した理由は、120ミリ角の柱にほぞを掘り、そこに梁が刺さっているため、柱の断面に欠損ができて、そこが折れているのです。

長期優良住宅が倒壊した理由は、120ミリ角の柱にほぞを掘り、そこに梁が刺さっているため、柱の断面に欠損ができて、そこが折れている

私は、新潟県中越沖地震の現場も見てきました。
東日本大地震の現場も見てきました。
在来木造の最大の欠点はここにあります。

柱のサイズと同じ太さの梁を3方4方向から差し込んでいては、そこで折れることが当たり前です。
どうして、このことがわからないのでしょうか?

何も考えずに在来木造軸組住宅を建てれば、大地震でつぶれます。

ローコスト住宅であっても、デザインが良くても、長期優良住宅でもダメです。
ご注意ください。

それでも、長期優良住宅で建てる価値がある理由

日本の住宅街並み家を26年で建て替えるのに36年ローンを組む。しかも家の評価は10年でゼロ。
これでは、いつまで経っても家が財産になるわけがありません。

欧米では、家を買うと財産が増えますが、日本では家を買うとどんどん借金が増えます。
どうして、日本はこうなってしまったのか?

それは、日本が世界の7倍も地震が多い国であり、また戦後焼け野原になり住宅が極端に不足したからです。
そして、この状況をずっと放置してきたからです。

しかしながら、やっと日本政府は、先進国の仲間入りする制度を取り入れました。
それが、200年持つ住宅を目指した『200年住宅』=長期優良住宅です。

この長期優良住宅の特徴を私なりに解釈していえば、

  • 地震に強い → 諸外国の建物より7倍以上の強度が必要
  • 間取りの変化に対応可能 → 在来工法ではダメ。筋交いが変化の邪魔をする
  • エネルギーの消費が少ない→断熱性能が大事
  • メンテナンスが簡単→いつでも、どの業者でも元の状態に戻せる
  • 家の履歴がしっかりしている→構造や材料・施工方法などがわかる

このような家をつくり、住宅を良好な状態で長持ちさせて、資産価値を上がる仕組みをつくろうとしています。

費用は、家の値段でいえば30坪の家で100万円くらい高くつくでしょう。
でも、長期的に考えると確実に長期優良住宅の方がお買い得なのは間違いありません。

たとえば、家を新築すると下記のような費用がかかります。

  1. 登記費用
  2. ローン費用
  3. 火災保険
  4. 地震保険
  5. 不動産取得税
  6. 固定資産税

しかし、2、3、4の金額は『26年建替え住宅』と『長期優良住宅』とでは大幅に違ってきます。

火災保険

通常の木造住宅で35坪程度だと、火災保険35年間の一括掛け金は75万円程度です。
しかし、長期優良住宅だと20万円程度です。

地震保険

火災保険に付随する保険なので、同じ割引が適用されます。通常1年間で3万円程度の保険料が1万3000円程度になります。
35年で計算すると火災保険と地震保険の両方で114万円以上も得します。

不動産取得税と固定資産税

税金イメージ税金イメージ不動産取得税と固定資産税も数パーセントの差がつきます。
これらから『26年建替え住宅』と『長期優良住宅』を35年ローンで買った人の収支は、どうなるでしょうか?

『26年建替え住宅』を35年ローンで買った人は、26年で家はタダ、しかも住宅ローンは10年残っている人です。

『長期優良住宅』を35年ローンで買った人は、200年住める家で35年ローン返済後も家の価値がずっと残っている人です。

つまり、当初の建築価格が200万円高くても、保険関係だけで85万も200年住宅の方が安く、26年たてば逆に1800万円以上も収支はプラスになるのです。

あなたはどちらの”家”が安いと考えますか?

長期優良住宅を建てる「安心できる工務店」の見つけ方

接客イメージ相談した住宅営業マンが「長期優良住宅にするなら100万円から150万円上がります。高いからやめましょう。」
と言ったら、その工務店は「長期」でも「短期」でもない家を建てている住宅会社です。
すぐに他の工務店を探しましょう。

「当社は、長期優良住宅は標準です。」とか、「申請費の30万円だけいただきます。」という工務店は普段から「長期」であり「優良」な家を建てている工務店です。

こういった工務店を選びましょう。

エーティーエム建築が建てる家の「性能」

HEAT20グレード

[断熱・省エネ性能]

※「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」
奈良県は地域区分=6地域によるUA値基準になります。
生駒市は地域区分=5地域によるUA値基準になります。

許容応力度等計算

[耐震・耐風安全性能]

一次エネルギー消費量等級6

一次エネルギー消費性能に関する基準(BEI)
一次エネルギー消費性能:BEI

※1太陽光発電設置によるエネルギー消費量の削減は見込まない
※2事務機器等/家電エネルギー消費量(通称:「その他一次エネルギー消費量」)は除く
エーティーエム建築の標準仕様で建てた家は、エネルギー消費量20%以上の節減が可能になります。

断熱等級6を標準にしています

ηacに関して、国の基準は3.0ですが、エーティーエム建築は1.0台を基準にしています。
(小さいほど夏の日射を入れない、涼しい)

あらゆるデザインを可能にするSE構法のアプリケーション

SE構法は、耐震等級3、耐風等級2。いずれも最大等級の性能を十分に保ちつつも、お客様の希望の間取り・デザインを実現いたします。