2. 耐震等級と住宅の地震対策:知っておきたいポイント 奈良の注文住宅工務店 エーティーエム建築 > お役立ちコラム > 2. 耐震等級と住宅の地震対策:知っておきたいポイント 2024/09/23 耐震等級とは、建物の地震に対する強度を示す指標で、日本の住宅の耐震性能を評価する際に使われます。これは「住宅性能表示制度」に基づいて、建物がどの程度の地震に耐えられるかを3段階で評価するもので、等級が高いほど耐震性が高いことを示します。以下、耐震等級の詳細と住宅の地震対策についてのポイントを説明します。 1. 耐震等級の3段階評価 耐震等級1: 最低限の基準であり、建築基準法に準拠して建てられた建物です。 この等級は、震度6強〜7の地震であっても建物が倒壊しないことを目指しています。具体的には、数十年に1回程度発生する中規模の地震では損傷しないことを基準としていますが、震度7の地震では建物が損傷する可能性があります耐震等級2: 等級1の1.25倍の耐震性能を持つ建物です。 学校や病院などの避難所として使用される建物にも適用される基準で、等級1よりもさらに強い揺れに耐えることができます。等級1の基準を上回るため、住宅としての安全性も高まります。 耐震等級3: 最高ランクで、耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持っています。 この等級は、警察署や消防署などの災害時に機能を維持する必要がある建物にも求められるレベルの耐震性です。大規模地震が発生しても、建物が倒壊するリスクが極めて低く、安全性が最も高い等級といえます 2. 住宅の地震対策に関するポイント a. 免震構造 免震構造とは、建物の基礎部分に免震装置を設置して、地震の揺れを建物に伝えにくくする技術です。免震住宅では、地面が揺れても建物全体が揺れにくくなるため、地震による家具の転倒や室内の損傷が抑えられます。特に震度7などの大きな地震で、その効果が発揮されます b. 制震構造 制震構造は、建物自体に設置されたダンパー(制震装置)によって、建物が受ける地震のエネルギーを吸収し、揺れを抑える仕組みです。免震構造よりも導入コストが抑えられるため、比較的多くの住宅で採用されています。制震構造は、揺れそのものを軽減し、建物の損傷を抑えるのに役立ちますc. 耐震補強 既存の住宅が旧耐震基準で建てられている場合や、耐震等級が低い場合、耐震補強を行うことが有効です。耐力壁を増やす、接合部を補強するなどの方法で、地震に対する耐性を高められます。補強工事は専門業者に依頼し、耐震診断を行ったうえで最適な方法を選ぶことが推奨されます d. 建物の軽量化 重たい屋根や外壁を使用していると、地震時に建物への負荷が増し、倒壊リスクが高まります。軽量な屋根材や外壁材を採用することで、地震時の揺れに対する耐性が向上し、建物が損傷しにくくなります。 3. 耐震等級の選び方 耐震等級1であれば建築基準法を満たしていますが、災害時のリスクを考慮すると、等級2または等級3の建物を選ぶことで、より高い安全性を確保できます。特に、地震の多い地域に住んでいる場合や、長期間にわたって住む予定の住宅では、耐震等級3を選択するのが望ましいです。 まとめ 耐震等級は1から3まであり、等級3が最も地震に強い建物を示します。家族の安全や住宅の長期的な耐久性を考えると、耐震等級2や3を選ぶことが推奨されます。 免震・制震構造や耐震補強といった地震対策を取り入れることで、さらに安全性を高めることができます
耐震等級とは、建物の地震に対する強度を示す指標で、日本の住宅の耐震性能を評価する際に使われます。これは「住宅性能表示制度」に基づいて、建物がどの程度の地震に耐えられるかを3段階で評価するもので、等級が高いほど耐震性が高いことを示します。以下、耐震等級の詳細と住宅の地震対策についてのポイントを説明します。 1. 耐震等級の3段階評価 耐震等級1: 最低限の基準であり、建築基準法に準拠して建てられた建物です。 この等級は、震度6強〜7の地震であっても建物が倒壊しないことを目指しています。具体的には、数十年に1回程度発生する中規模の地震では損傷しないことを基準としていますが、震度7の地震では建物が損傷する可能性があります耐震等級2: 等級1の1.25倍の耐震性能を持つ建物です。 学校や病院などの避難所として使用される建物にも適用される基準で、等級1よりもさらに強い揺れに耐えることができます。等級1の基準を上回るため、住宅としての安全性も高まります。 耐震等級3: 最高ランクで、耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持っています。 この等級は、警察署や消防署などの災害時に機能を維持する必要がある建物にも求められるレベルの耐震性です。大規模地震が発生しても、建物が倒壊するリスクが極めて低く、安全性が最も高い等級といえます 2. 住宅の地震対策に関するポイント a. 免震構造 免震構造とは、建物の基礎部分に免震装置を設置して、地震の揺れを建物に伝えにくくする技術です。免震住宅では、地面が揺れても建物全体が揺れにくくなるため、地震による家具の転倒や室内の損傷が抑えられます。特に震度7などの大きな地震で、その効果が発揮されます b. 制震構造 制震構造は、建物自体に設置されたダンパー(制震装置)によって、建物が受ける地震のエネルギーを吸収し、揺れを抑える仕組みです。免震構造よりも導入コストが抑えられるため、比較的多くの住宅で採用されています。制震構造は、揺れそのものを軽減し、建物の損傷を抑えるのに役立ちますc. 耐震補強 既存の住宅が旧耐震基準で建てられている場合や、耐震等級が低い場合、耐震補強を行うことが有効です。耐力壁を増やす、接合部を補強するなどの方法で、地震に対する耐性を高められます。補強工事は専門業者に依頼し、耐震診断を行ったうえで最適な方法を選ぶことが推奨されます d. 建物の軽量化 重たい屋根や外壁を使用していると、地震時に建物への負荷が増し、倒壊リスクが高まります。軽量な屋根材や外壁材を採用することで、地震時の揺れに対する耐性が向上し、建物が損傷しにくくなります。 3. 耐震等級の選び方 耐震等級1であれば建築基準法を満たしていますが、災害時のリスクを考慮すると、等級2または等級3の建物を選ぶことで、より高い安全性を確保できます。特に、地震の多い地域に住んでいる場合や、長期間にわたって住む予定の住宅では、耐震等級3を選択するのが望ましいです。 まとめ 耐震等級は1から3まであり、等級3が最も地震に強い建物を示します。家族の安全や住宅の長期的な耐久性を考えると、耐震等級2や3を選ぶことが推奨されます。 免震・制震構造や耐震補強といった地震対策を取り入れることで、さらに安全性を高めることができます