外断熱 火災

2024/09/21

外断熱における火災リスクは、使用する断熱材の種類や施工方法によって大きく異なります。以下に外断熱の火災リスクに関連する重要なポイントを解説します。

1. 断熱材の種類による影響

外断熱で使用される断熱材にはさまざまな種類がありますが、火災時のリスクは使用される素材の燃えやすさ(可燃性)に大きく左右されます。

  • 発泡プラスチック系断熱材(例:EPS、XPS)
    発泡スチロール(EPS)や押出ポリスチレン(XPS)などのプラスチック系断熱材は軽量で断熱性能が高い反面、可燃性があり、火災時に燃焼しやすいとされています。これらの材料は、火災時に有毒ガスを発生する可能性があるため、注意が必要です。ただし、耐火性を向上させるために、難燃処理が施されている製品もあります
    グラスウールやロックウールは、無機質の繊維を使用しており、不燃材料として分類されています。これらの断熱材は火災時に燃えないため、火災リスクを抑えるのに有効です。特に、防火性能を求める場合には、これらの無機系断熱材が好まれます
  • 2. 施工方法による影響
  • 外壁と断熱材の隙間
    外断熱では、壁と断熱材の間に隙間がある場合、そこに火が入り込んで燃焼が広がるリスクがあります。火災の際、こうした隙間を通って火が一気に建物全体に広がる可能性があるため、隙間なく適切に施工することが重要です。
  • 防火壁の設置
    火災対策として、防火壁や耐火材料を適切に配置することで、火災時の燃え広がりを抑えることが可能です。外断熱工法では、火災時に火の通り道となる部分(窓周り、屋根との接続部など)に対して、特別な防火対策が講じられることが推奨されます。

3. 法規制と安全基準

日本では、建築基準法に基づいて外断熱に使用される材料や施工方法に関する防火性能の基準が設けられています。例えば、一定の耐火性能を満たした材料であること、特定の構造に使用する場合には不燃性または難燃性の断熱材を選ぶことが求められていますまとめ

外断熱の火災リスクは使用する断熱材の種類によって大きく異なり、特に発泡プラスチック系断熱材は可燃性があるため、難燃処理や適切な防火対策が重要です。