耐力壁って何?

2024/09/20

耐力壁(たいりょくへき)とは、建物にかかる地震や風の力に対して、建物が倒れたり変形したりするのを防ぐための壁です。特に、地震や強風によって建物が揺れる際に、その水平力を受け止めて分散させる役割を果たします。

耐力壁の役割

  1. 建物の横揺れを抑える
    地震や風によって建物に加わる横方向の力(水平力)に対抗するために設置されます。耐力壁があることで、建物が横方向に倒れたり大きく揺れるのを防ぎます。
  2. 構造を安定させる
    建物の骨組み(柱や梁)だけでは、横揺れに弱い部分があります。耐力壁は、建物全体をバランスよく安定させ、構造的な強度を高めます​(

耐力壁の素材

  • 木造建築では、合板(構造用合板)や筋交い(すじかい)などが耐力壁として使用されます。これにより、地震の揺れなどに対する耐性が強化されます。
  • 鉄骨や鉄筋コンクリート造の場合は、コンクリートや鉄筋を用いた壁が耐力壁となります。

配置の重要性

耐力壁は、建物全体にバランスよく配置される必要があります。偏った配置や不適切な配置を行うと、建物の一部だけに力が集中して、構造全体が歪む原因となるため、設計段階での計画が非常に重要です​(

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SE構法との関係

例えば、SE構法(重量木骨構法)では、耐震性を確保するために耐力壁を効果的に組み合わせることが求められます。ラーメン構造に加えて、耐力壁を適切に配置することで、揺れに対する耐性がさらに強化されます​(

耐力壁は、建物の安全性に欠かせない重要な要素であり、特に地震や台風の多い地域ではその役割が非常に大きいです。